展示場を“おしゃれ”に魅せるテント空間の作り方|インスタントハウスで商談・休憩スペースまで一気に整える

住宅展示場やイベント会場の運営で、「来場者にもう少しゆっくり過ごしてほしい」「商談スペースが事務的で雰囲気づくりに苦戦している」と感じることはないでしょうか。モデルハウスそのものの魅力は伝えられても、商談や休憩のための”間(ま)”の空間づくりは後回しになりがちです。

監修者

株式会社LIFULL ArchiTech 取締役COO
名古屋工業大学 共同研究員
山中典(やまなか つかさ)

この記事では、展示場をおしゃれに魅せながら、商談・休憩・キッズスペースまでを一つの空間で整える方法を、テント型の構築物の活用という視点で解説します。一般的なイベントテントとの違いや、インスタントハウスを使った空間づくりのポイントまで、展示場・イベント運営者向けにまとめました。
目次

展示場の「空間の雰囲気」が成約を左右する時代へ

住宅展示場の役割は、来場者が実際の住宅を見て質問できる場であることです。SAKSAKの解説でも、カタログやホームページでは伝わらない実際の室内の雰囲気を味わえる点が住宅展示場の強みだと指摘されています。つまり展示場は「雰囲気」で勝負する場でもあります。

参照元:SAKSAK「住宅業界の営業マン必見!住宅展示場での接客で可能なことと注意点」

ところが、住宅性能や設備といったハード面の差別化は限界を迎えつつあります。住宅業界情報の集客解説では、ネット情報が飽和した今、住宅性能の数値的アピールだけではお客様の心に響きにくくなっていると指摘されています。スペックでは差がつきにくくなった分、「この会社で建てたい」と思わせる体験価値、つまり接客と空間の質が重要性を増しているのです。

参照元:住宅業界情報「住宅展示場の来場者数推移から見る集客対策」

そこで見直したいのが、商談や休憩のための空間です。来場者が心地よく過ごせる空間は、滞在時間を延ばし、商談の質を高める土台になります。

展示場に必要な「商談・休憩・キッズ」の3つの空間

来場者の体験価値を高めるために、展示場で整えておきたい空間は大きく3つあります。それぞれの役割を確認しておきましょう。

商談スペース|落ち着いて話せる環境が成約を後押しする

TBSハウジングの解説によると、住宅展示場協議会のアンケート調査では1棟のモデルハウスの滞在時間は平均32分とされ、詳しい説明を受ける場合は1時間から2時間近くかかることも珍しくないとされています。長時間の商談を快適に行うには、落ち着いて腰を据えて話せる専用の空間があるかどうかが鍵になります。

モデルハウスのリビングをそのまま商談に使うケースも多いですが、生活感のある空間では資料を広げにくかったり、他の来場者の目が気になったりすることもあります。独立した商談スペースがあれば、来場者は安心して相談に集中できます。

参照元:TBSハウジング「住宅展示場の平均的な滞在時間は?」

休憩スペース|滞在時間を延ばし再来場につなげる

展示場は敷地が広く、複数のモデルハウスを見て回ると移動だけでも疲れます。途中でひと息つける休憩スペースがあれば、来場者は無理なく見学を続けられ、結果として滞在時間が延びるでしょう。ドリンクを提供したり、心地よい空間を用意したりすることで、「また来たい」と思ってもらえる印象づくりにもつながります。

キッズスペース|家族連れがゆっくり過ごせる工夫

住宅展示場のメインターゲットは子育て世代で、家族連れの来場が多いという特徴があります。TBSハウジングの解説でも、キッズスペースのある住宅展示場なら、子どもを遊ばせながら夫婦で見学や商談に集中できると紹介されています。子どもが楽しめる空間があることは、家族連れの来場ハードルを下げ、商談の質を高める効果も期待できるでしょう。

参照元:TBSハウジング「住宅展示場の平均的な滞在時間は?」

3つの空間に共通する課題

商談・休憩・キッズの3つの空間は、それぞれ専用の建物を用意するとコストも工期もかさみます。かといって一般的なイベントテントでは、おしゃれさや快適性の面で物足りないことも少なくありません。この「コストを抑えつつ、おしゃれで快適な空間を整えたい」というニーズに応える選択肢を、次の章で見ていきます。

一般的なイベントテントとテント型構築物の違い

展示場の空間づくりに使われるテントには、大きく分けて2つの方向性があります。従来型のイベントテントと、居住空間に近い快適性を持つテント型の構築物です。それぞれの特徴を比較します。

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比較項目一般的なイベントテントテント型の構築物(インスタントハウス等)
主な用途受付・日除け・短期イベント商談・休憩・キッズなど滞在空間
見た目の印象シンプル・実用重視ドーム型で個性的・おしゃれ
断熱・空調外気の影響を受けやすい断熱材を使用し空調が効きやすい
設営短時間(ワンタッチ式など)数時間(約6時間)
常設利用短期向き一定期間の据え置き利用に対応

イベントテントは「短期・実用」に強い

受付や日除け、短期イベントの会場には、ワンタッチ式で設営できるイベントテントが向いています。設営・撤去が簡単で、名入れやカラーバリエーションでイベントを盛り上げられる点が強みです。一方で、布一枚の構造のため外気温の影響を受けやすく、長時間の商談や通年での休憩スペースとしては快適性に課題が残ります。

滞在空間には「快適性とデザイン性」が求められる

商談・休憩・キッズスペースのように人が長く滞在する空間では、空調の効きやすさやおしゃれな見た目が重要になります。ここで選択肢になるのが、断熱性を備えたテント型の構築物です。ドーム型の個性的なフォルムは展示場のアクセントになり、来場者の印象に残る空間を演出できます。

インスタントハウスで商談・休憩スペースを一気に整える

展示場の商談・休憩・キッズスペースをおしゃれに、かつ手間をかけずに整える構築物の選択肢が、インスタントハウスです。ドーム型の個性的なフォルムと、滞在空間にふさわしい快適性を兼ね備えています。

インスタントハウスとは

インスタントハウスは、2011年の東日本大震災での被災地支援をきっかけにした名古屋工業大学大学院の北川啓介教授の研究をもとに、LIFULLと名古屋工業大学大学院による共同研究にて開発した新しい構築物です。法的に「工作物」として扱われ、ドーム型の独自構造を持っています。

展示場の空間づくりに向いている理由

  • おしゃれなドーム型フォルム……曲線的なフォルムが展示場のアクセントになり、来場者の目を引く空間を演出できる
  • 断熱材を360°に使用……外気温の影響を受けにくく、空調が効きやすい。夏も冬も快適に商談・休憩ができる
  • 建築確認申請が原則不要(行政判断による)……工作物として扱われ、展示場の敷地に設置する際の手続き負担が軽い
  • 設営は数時間(約6時間)……基礎工事不要でペグやビスで固定。短工期で空間を立ち上げられる

用途別の活用イメージ

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用途空間づくりのポイント
商談スペーステーブルとチェアを配置し、独立した個室感のある商談環境に。空調が効くため長時間の打ち合わせも快適
休憩スペースソファやドリンクコーナーを設け、見学の合間にひと息つける空間に。おしゃれな雰囲気で再来場の印象づくりにも
キッズスペースマットやおもちゃを置いて、子どもが安全に遊べる空間に。家族連れの滞在ハードルを下げる
受付・案内展示場の入口に設置し、目を引くランドマークとして機能。第一印象を高める

1棟で1つの用途に絞ってもよいですし、内部のレイアウトを工夫すれば、商談と休憩を兼ねた多目的空間として使うこともできます。サイズを調整することも可能なため、展示場のスペースや用途に合わせた設置が可能です。

価格と導入のしやすさ

本体価格に設営費が含まれているわかりやすい価格設定で、特注仕様の場合は製作期間が別途必要です。動産として扱われるのが一般的なため、展示場の移転やレイアウト変更の際に撤去・移設しやすい点も、期間限定で運営される展示場との相性がよいといえます。

サウナ体験など付加価値の演出にも

展示場に話題性のある体験コンテンツを加えたい場合、サウナを併設する演出も考えられます。断熱材の発泡ウレタンを用いた独自の構造により、高い断熱性能と熱循環効率を実現した新しいサウナであるインスタントサウナは、100V電源で運用可能な電気サウナストーブを採用しており電気工事が不要です。「サウナのある暮らし」を提案する住宅会社であれば、実物を体験できる空間として展示場の差別化につながります。

展示場をおしゃれに魅せる空間づくりのコツ

テント型の構築物を導入したら、その魅力を最大限に引き出す空間演出も意識したいところです。おしゃれに魅せるための基本的なコツを整理します。

  • 照明にこだわる……間接照明やペンダントライトで、ドーム空間の曲線を活かした陰影を演出する
  • グリーンを配置する……観葉植物を置くことで、自然な居心地のよさとSNS映えする雰囲気を両立する
  • 家具のトーンを揃える……木目やアースカラーで統一すると、落ち着いた上質な印象になる
  • 動線を意識する……受付から商談、休憩までの流れが自然につながるよう配置する

おしゃれな空間は、来場者にとっての居心地のよさになるだけでなく、SNSでの写真撮影や口コミの起点にもなります。「あの展示場の空間が素敵だった」と語ってもらえれば、それ自体が自然な集客につながります。

展示場のテント空間づくりに関するよくある質問

展示場にテント型の構築物を置くのに建築確認は必要ですか?

構造によって変わります。インスタントハウスのように工作物として扱われる構築物は、建築確認申請が原則不要とされています(行政判断による)。ただし最終的な判定は管轄の自治体が行うため、設置前に土木事務所や建築指導課へ事前に確認することをおすすめします。

一般的なイベントテントと何が違うのですか?

主な違いは快適性とデザイン性です。一般的なイベントテントは布の構造で外気の影響を受けやすく、受付や短期イベント向きです。一方、断熱材を使用したテント型の構築物は空調が効きやすく、商談や休憩のように人が長時間滞在する空間に向いています。ドーム型の個性的なフォルムで、おしゃれな印象を演出できる点も特徴です。

設置や撤去にどのくらい時間がかかりますか?

インスタントハウスの場合、基礎工事が不要でペグやビスで固定するため、設営は数時間(約6時間)で完了します。動産として扱われるのが一般的なため、展示場の移転やレイアウト変更の際にも撤去・移設しやすく、期間限定で運営される展示場との相性がよい構築物です。

夏や冬でも快適に商談できますか?

インスタントハウスは断熱材を360°に使用しており、外気温の影響を受けにくい構造です。エアコンなどの空調機器と組み合わせれば、夏も冬も快適な室温を保ちやすく、長時間の商談や通年での休憩スペースとしても活用できます。

1棟で商談も休憩もキッズスペースも兼ねられますか?

内部のレイアウトを工夫すれば、多目的な空間として使うことも可能です。たとえば商談スペースの一角にキッズコーナーを設けるといった使い方もできます。サイズを調整することも可能なため、展示場の広さや用途に合わせて、複数棟を用途別に配置する方法も検討できます。

まとめ

この記事のポイント
  • 住宅性能での差別化が限界を迎え、展示場では接客と空間の質が成約を左右するようになっている
  • 展示場には商談・休憩・キッズの3つの空間を整えると、滞在時間と商談の質が高まる
  • 一般的なイベントテントは短期・実用向き、テント型の構築物は滞在空間向きと用途が分かれる
  • インスタントハウスはおしゃれなドーム型で断熱性があり、建築確認が原則不要・設営数時間で導入しやすい
  • 照明・グリーン・家具のトーン・動線を意識すると、SNS映えする空間に仕上がる

展示場の魅力は、モデルハウスそのものだけで決まるわけではありません。来場者が商談し、休憩し、子どもと過ごす「間の空間」の心地よさが、滞在時間や再来場、そして成約に大きく影響します。

おしゃれなドーム型のフォルムと滞在空間にふさわしい快適性を併せ持つインスタントハウスなら、商談・休憩・キッズスペースまでを短工期で一気に整えられます。展示場の空間づくりに課題を感じている場合は、テント型の構築物という選択肢を検討してみてください。



監修者

山中典(やまなか つかさ)

株式会社LIFULL ArchiTech 取締役COO/名古屋工業大学共同研究員。インスタントハウスの開発・事業を軸に、災害支援から多様な空間活用まで幅広く展開している。

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